※平行ニコルの顕微鏡写真:全て偏光の振動方向は画像の左右方向(⇔)
ソーダライト sodalite Na8Al6Si6O24Cl2
アウイン hauyne (Na,Ca)4〜8Al6Si6O24(SO4,S,Cl)1〜2
ラズライト lazurite (Na,Ca)4〜8Al6Si6O24S1〜2
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※いずれも石英とは共生しない。
等軸晶系 n=1.49〜1.51
形態:通常は不規則他形。火山岩では丸みを帯びた半自形粒のこともある。
色:ソーダライトは無色,アウインは無色〜淡青色,Sに富むラズライトは鮮やかな青色。
※Sは青色の着色原因で,Sに富むほど青味が強い。
へき開:認められない。
双晶:認められない。
累帯構造:光学的にはあまり認められない。
産状 ソーダライト〜アウインはアルカリ火成岩に時に出現し,ネフェリン・エジリン・長石類・チタンざくろ石・燐灰石・白榴石・カンクリナイト・くさび石・ソーダ沸石などと共生する。※肉眼的には淡青〜青色で目立つ。 ラズライトはアルカリ火成岩と石灰岩との接触部にスカルン鉱物として産し,これは柱石・方解石・リン灰石・黄鉄鉱などと密に共生した塊状(宝石名でラピスラズリという)。肉眼的に濃青色で,偏光顕微鏡下でも鮮やかな青色。 |
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アルカリ深成岩中のソーダライト ソーダライトは視野のほぼ全体の透明部,Mt:磁鉄鉱 ソーダライトはSが少なく,無色(肉眼では明るい青)。スライドグラスの接着材よりも屈折率が低いため,輪郭や粒界がネフェリンや長石類よりもはっきり見える。等軸晶系のためクロスニコルでは暗黒。 ※Sがやや多くなると鏡下でも青味を帯びる(アウイン)。 |
アルカリ火成岩と石灰岩との接触部にスカルン鉱物として産するラズライト(平行ニコル) Sが多いため偏光顕微鏡下で鮮やかな青色で不規則粒状。無色の柱石・方解石・リン灰石などと密雑する。肉眼的には濃青色塊状(下画像)。 肉眼で見たラズライト 濃青色塊状で宝石名でラピスラズリという。 |